子供のころからカスタードクリーム(クレームパティシエール)が大嫌いだった私。
卵臭いし、粉っぽいし、添加物いっぱいだし(昔のはね) なので作るときもモチベーション上がらず・・・
いつもダマダマになって舌触りが悪くサイテーなクリームに・・・
こうなったら、最高級なクレームパティシエールつくろう!!!! とストイックなまでに研究いたしまして 見事カスタード嫌いを克服いたしました!!!
まずはクレームパティシエール(カスタードクリーム)の基本的な作り方 をおさらいしましょう。
■材料■(標準的な配合)
牛乳 200g
砂糖 50g
卵黄 40g(約2個)
小麦粉 20g
◆作り方◆
1:牛乳を鍋に入れて温めます。
2:ボウルに卵黄、砂糖、小麦粉を入れ白っぽくなるまですり混ぜます。
3:温まった牛乳をたまごのボウルに注ぎ混ぜ合わせる。
4:網で濾しながら鍋に戻し、よく混ぜながら火を通す。
5:とろみがつき、鍋底がポコポコ湧いてきたら出来上がり。 素早く冷やす。
これがベーシックな説明だと思いますが こんなんで極上カスタードができたらそれは奇跡 キセキです。
(↑イタリアのレストランでカスタードを炊くの図。この時はホイッパーを使ってます…)
では、極上カスタードクリーム(クレームパティシエール)のコツをお伝えしますね! 後で貼った動画もご覧くださると、より理解が深まると思います!
■極上カスタードクリーム(クレームパティシエール)を作るコツ■
コツその1 卵と砂糖と小麦粉を混ぜる時は、必ず白っぽくなるまで良くすり混ぜてください。 (ブランシールといいます。ブラン=白だから)
これで次に温まった牛乳を混ぜる時に、卵黄が熱で固まるのを和らげます。 擦り混ぜたときに含んだ空気が熱の伝わりを弱めてくれるのです。 これにはいろんな意見があるようですが(砂糖が入っているだけでも緩衝になるからブランシールしなくて良いなど…) すり混ぜるくらいの手間はたいしたことがないので、やっておいたほうが良いです。
コツその2 温める牛乳の温度はほぼ沸騰させる!
私が研究に研究を重ねた結果、家庭で作る少量でしたら、沸騰寸前まで温めた方がうまく行きます。
この理由は 卵が固まり始める温度が約60度 小麦粉に火が入りとろみがつくのが温度が70~80度 ということなのですがつまり・・・
従来学校などで教えていたような 「温めた牛乳を加えて・・・」(約60度) から焚き始めると、 小麦粉に火が入ってとろみがつくまでの温度(70度~80度) に到達するまでの時間が長くなります。
その間にどんどん卵だけ固まってきてしまい、卵そぼろいりのクリームになってしまうっていうわけです。 でしたら沸騰した牛乳を加えて、60度~70度を一気に通過してしまた方がいいわけです
こうすれば卵に火が入る間に、同時に小麦粉にも火が入りますから 卵のそぼろのない、滑らかなクリームが出来上がります。
※沸騰した牛乳に膜が張るからダメという意見があります。 家庭で作る量の牛乳で膜が張っても少量ですし、網で濾すので問題ないと思います。(実際は膜が残ったのを見たことがないです)
コツその3 ある程度とろみがついたら、あとは強火でさっと仕上げるのではなく、ゆっくり火を入れ続けてください。
鍋底がポコポコしてきても、しばらくは火を入れつつ一定方向でかき混ぜつづけます。 しばらくするとカスタードクリームの表面のつやが一瞬消えます。 それでも引き続き火を入れかき混ぜ続けると、カスタードが緩みつやが戻ってきます!
これで粉臭さがなくなり極上のおいしさになります! (だから電子レンジで簡単に作るカスタードなんて、火入れが弱くて美味しくないのわかりますよね~毒)
わかりやすい動画と合わせてご参照ください
コツその4 一般的にフランス人はホイッパーでカスタードを焚きますが というか、それが常識!みたいになってますけど! 鍋によってはドス黒いカスタードになってしまうので(アルミと反応してしまいます) ゴムべらを使った方がいいです!!
パティシエのオジサンが見たら怒られそうな記事だけど 家庭で少量作るのに、これが一番失敗のないやり方なのでご容赦くださいませ~~